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「あられ組」の治具を作る! [ 5_27 「あられ組」の治具製作]

昨年末あたりから、「あられ組」という箱の加工方法に興味がでてきて、それを加工するための治具製作を検討してきました。

ちなみに、「あられ組」とは、枡のコーナーの接手として皆さんもご存じかと思いますが、下の写真のような組み方のことを言います。下の写真は、今回の治具完成後に初めて、「あられ組」を加工し、仮組した試作品です。結構きれいにできているでしょと自己満足。
使用した材料は、厚み9㎜のヒノキ材。幅は、60㎜、仕上がった箱のサイズは、110㎜角で高さは、60㎜です。
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「あられ組」を行うには、一般的には専用の工具やツールなどが必要ですが、治具の自作についてもネット上にいっぱい紹介されているので、それらを参考に自分のトリマーテーブルに合うようにカストマイズして製作したものです。ここでは、自分なりに工夫したポイントなどを簡単にご紹介させていただきます。
なお、治具の基本的な考え方や製作方法について詳しくお知りになりたい方は、ネットで「あられ組 治具 自作」等のキーワードで検索すると動画やHPで数多く紹介されていますので、そちらをご覧ください。

【治具の全体像】
私が使用しているトリマーテーブルは、「OTORO トリマーテーブル TTX2」というタイプです。テーブルの大きさは、30センチ角程度のコンパクトなものですが、小物を製作するにはとても使いやく、大変気に入っています。

今回製作した治具は、溝を切り込む際に前後にスライドする部分(写真手前)と、切削で発生する切りくずを集じんするための吸引フード(写真奥側)の二つからなっています。
DSCF4730.jpg

スライド部分を横から見たところです。中央部にφ6㎜のエンドミルの刃物があり、その横に切り込み位置決め用のガイドの金具が見えます。
DSCF0658.jpg

もう少し近寄ります。ガイドには、ホームセンターで見つけたL型アングルを使用しています。この位置が正確に決まらないと、正しい切り込みができません。
DSCF0659.jpg


【重要なポイント】
下の写真は、スライド部分を取り外して、裏側からみたところです。
① 左右のガタをなくす
左右には、スライドの際に左右にガタが発生しないように、左側のガイドは木ねじで固定していますが、右側のガイドは、左右に動けるようボルト・ナットで締め付けており、左右に微調整できるようにしています。このスライド部分が一番重要で、テーブルに沿ってスムーズに、ガタツキのないように、スライドしなければ正確な加工ができません。つまり、いかにガタツキなくスムーズに動くかが重要なポイントになります。
更に、スライド部分にシリコンスプレーをすると、よりスムーズにスライドできるので、おすすめです。
DSCF0661.jpg

②スライド部分の浮き上がりを防ぐ
スライドさせて、実際に加工作業をしてみると、スライド部分の後端が浮きあがることがあるのを発見しました。そこで、手元にあったアルミのアングルを後端下部に取り付けて浮き上りを防ぐようにしました。
DSCF0662.jpg

実際に、トリマーテーブルに取り付けたところ。
DSCF0664.jpg

トリマーテーブルの裏側から見たところ。こんな感じで前後にスライドさせます。
DSCF0665.jpg


写真の上側に集じんするための吸引フードがあります。昨年購入した集じん機につなぐと、切削の際にでる木くずをきれいに吸ってくれるので、助かっています。
DSCF4728.jpg


【実際に加工しているところ】
DSCF4756.jpg

DSCF4727.jpg



【実際に出来上がった試作品】
あられ加工した4枚の板を並べたところ。
DSCF4739.jpg

これを順番に組んでいきます。
DSCF4740.jpg

DSCF4741.jpg

これで完成です。初めての作業としては、なかなかの出来と・・・・。
DSCF4742.jpg

DSCF4744.jpg


これから箱物を製作する際には、この「あられ組」を使ってみたいと思っています。実際に作品を作った場合には、またご紹介します。
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