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パッチワーク用の額縁製作 [ 5_22 額縁の製作]

久しぶりの額縁の製作です。今回は、額縁といっても写真や絵などの額縁ではなく、パッチワーク作品のための額縁です。
これは、旧友の奥様からのリクエストで製作したものです。パッチワーク用の額縁はネットでも販売されているそうなのですが、額縁の内側(窓)の寸法が24センチ角となると中々見つからないということで、今回製作することになりました。
基本構造は写真の額と変わらないのですが、パッチワークの額では写真の額のようになガラス板(あるいはアクリル板)は不要とのことでしたので、その点が異なるだけで同じ構造となります。

リクエストは、額縁1個だったのですが、折角作るのでフレームのデザインをかえて2種類作ってみることにしました。

【部品製作】
縁の断面形状のことなる2種類(縁の高さの高いものと低いもの)を加工。左側(縁の高さが高い。24㎜栂角材)の4本が一組、右(縁の高さが低い。30mmx15㎜の桧角材)の4本が一組です。断面の形状は、すべてトリマーで加工したものです。
DSCF4769.jpg

断面形状を少し拡大。左側のフレームの外側は、大きくアールを取りました。右側のフレームは、少し面取りしただけになっています。フレームの内側は、どちらとも大きく45°で面取りしています。
DSCF4770.jpg

【組み立て】
45°にカットした面をボンドで接着し、フレームの枠組みが完了です。
DSCF4771.jpg

DSCF4772.jpg

※注意すべきポイント:額縁の反り対策
組み立ての際に注意すべき点があります。これまでは、ポストカードサイズの額縁の製作が多かったのですが、今回は、額縁の内寸が24センチとかなり大きくなるため、接着の際にフレームにゆがみが出やすくなります。
下の写真は、ポストカード用の額縁を接着しているときの写真ですが、今回も同様にコーナークランプで四隅を締めて接着しました。しかし、額縁サイズが大きいため、コーナークランプで締めていくと、どうしても額縁が浮き上がって反ってしまい平面度が出なくなります。その際には額縁が浮き上がって反らないようにフレームの上から重しを乗せて浮き上がりを防ぐことが必要となります。今回は、コーナークランプをした状態で上から厚みのある板を一枚乗せて、額縁を挟み込むようにクランプで固定しました。
その様子を収めた写真はありませんが、コーナークランプを使用してボンドで接着する際には、額縁の反りが出ないようにすることがきれいに仕上げる重要なポイントになります。
DSCN5806.jpg


【完成後の姿】
組み立てが終わったものに、クリアニスを塗って完成です。
DSCF4783.jpg


額縁の内側の寸法は、どちらとも24センチに仕上がっています。
DSCF4785.jpg

コーナーには、チギリ加工で、3ミリ厚のオーク材をはめ込んで接着しています。
・縁の高さが高い額
DSCF4786.jpg

・縁の高さが低い額
DSCF4787.jpg

額縁の裏側から見たところです。
左側は縁の高さが高いフレームで、溝が12㎜と深くなっているので、べニア板の周りに深さ調整用の板材を貼り付けました。
右側の縁の高さが低いフレームは、溝の深さが5㎜なので、ベニヤ板(3ミリ)一枚で押さえる形になっています。
DSCF4788.jpg

出来上がった品物をお送りしたところ、問題なく使用できたということで、ほっとしております。

【パッチワーク作品のご紹介】
その後、額縁にパッチワークを収めた写真を送っていただきましたので、ご紹介します。渋くて素敵なパッチワークですね。
DSCF6681-2.jpg

DSCF6682-3.jpg

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