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パッチワーク用の額縁製作 [ 5_22 額縁の製作]

久しぶりの額縁の製作です。今回は、額縁といっても写真や絵などの額縁ではなく、パッチワーク作品のための額縁です。
これは、旧友の奥様からのリクエストで製作したものです。パッチワーク用の額縁はネットでも販売されているそうなのですが、額縁の内側(窓)の寸法が24センチ角となると中々見つからないということで、今回製作することになりました。
基本構造は写真の額と変わらないのですが、パッチワークの額では写真の額のようになガラス板(あるいはアクリル板)は不要とのことでしたので、その点が異なるだけで同じ構造となります。

リクエストは、額縁1個だったのですが、折角作るのでフレームのデザインをかえて2種類作ってみることにしました。

【部品製作】
縁の断面形状のことなる2種類(縁の高さの高いものと低いもの)を加工。左側(縁の高さが高い。24㎜栂角材)の4本が一組、右(縁の高さが低い。30mmx15㎜の桧角材)の4本が一組です。断面の形状は、すべてトリマーで加工したものです。
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断面形状を少し拡大。左側のフレームの外側は、大きくアールを取りました。右側のフレームは、少し面取りしただけになっています。フレームの内側は、どちらとも大きく45°で面取りしています。
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【組み立て】
45°にカットした面をボンドで接着し、フレームの枠組みが完了です。
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※注意すべきポイント:額縁の反り対策
組み立ての際に注意すべき点があります。これまでは、ポストカードサイズの額縁の製作が多かったのですが、今回は、額縁の内寸が24センチとかなり大きくなるため、接着の際にフレームにゆがみが出やすくなります。
下の写真は、ポストカード用の額縁を接着しているときの写真ですが、今回も同様にコーナークランプで四隅を締めて接着しました。しかし、額縁サイズが大きいため、コーナークランプで締めていくと、どうしても額縁が浮き上がって反ってしまい平面度が出なくなります。その際には額縁が浮き上がって反らないようにフレームの上から重しを乗せて浮き上がりを防ぐことが必要となります。今回は、コーナークランプをした状態で上から厚みのある板を一枚乗せて、額縁を挟み込むようにクランプで固定しました。
その様子を収めた写真はありませんが、コーナークランプを使用してボンドで接着する際には、額縁の反りが出ないようにすることがきれいに仕上げる重要なポイントになります。
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【完成後の姿】
組み立てが終わったものに、クリアニスを塗って完成です。
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額縁の内側の寸法は、どちらとも24センチに仕上がっています。
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コーナーには、チギリ加工で、3ミリ厚のオーク材をはめ込んで接着しています。
・縁の高さが高い額
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・縁の高さが低い額
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額縁の裏側から見たところです。
左側は縁の高さが高いフレームで、溝が12㎜と深くなっているので、べニア板の周りに深さ調整用の板材を貼り付けました。
右側の縁の高さが低いフレームは、溝の深さが5㎜なので、ベニヤ板(3ミリ)一枚で押さえる形になっています。
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出来上がった品物をお送りしたところ、問題なく使用できたということで、ほっとしております。

【パッチワーク作品のご紹介】
その後、額縁にパッチワークを収めた写真を送っていただきましたので、ご紹介します。渋くて素敵なパッチワークですね。
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「あられ組」の治具を作る! [ 5_27 「あられ組」の治具製作]

昨年末あたりから、「あられ組」という箱の加工方法に興味がでてきて、それを加工するための治具製作を検討してきました。

ちなみに、「あられ組」とは、枡のコーナーの接手として皆さんもご存じかと思いますが、下の写真のような組み方のことを言います。下の写真は、今回の治具完成後に初めて、「あられ組」を加工し、仮組した試作品です。結構きれいにできているでしょと自己満足。
使用した材料は、厚み9㎜のヒノキ材。幅は、60㎜、仕上がった箱のサイズは、110㎜角で高さは、60㎜です。
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「あられ組」を行うには、一般的には専用の工具やツールなどが必要ですが、治具の自作についてもネット上にいっぱい紹介されているので、それらを参考に自分のトリマーテーブルに合うようにカストマイズして製作したものです。ここでは、自分なりに工夫したポイントなどを簡単にご紹介させていただきます。
なお、治具の基本的な考え方や製作方法について詳しくお知りになりたい方は、ネットで「あられ組 治具 自作」等のキーワードで検索すると動画やHPで数多く紹介されていますので、そちらをご覧ください。

【治具の全体像】
私が使用しているトリマーテーブルは、「OTORO トリマーテーブル TTX2」というタイプです。テーブルの大きさは、30センチ角程度のコンパクトなものですが、小物を製作するにはとても使いやく、大変気に入っています。

今回製作した治具は、溝を切り込む際に前後にスライドする部分(写真手前)と、切削で発生する切りくずを集じんするための吸引フード(写真奥側)の二つからなっています。
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スライド部分を横から見たところです。中央部にφ6㎜のエンドミルの刃物があり、その横に切り込み位置決め用のガイドの金具が見えます。
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もう少し近寄ります。ガイドには、ホームセンターで見つけたL型アングルを使用しています。この位置が正確に決まらないと、正しい切り込みができません。
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【重要なポイント】
下の写真は、スライド部分を取り外して、裏側からみたところです。
① 左右のガタをなくす
左右には、スライドの際に左右にガタが発生しないように、左側のガイドは木ねじで固定していますが、右側のガイドは、左右に動けるようボルト・ナットで締め付けており、左右に微調整できるようにしています。このスライド部分が一番重要で、テーブルに沿ってスムーズに、ガタツキのないように、スライドしなければ正確な加工ができません。つまり、いかにガタツキなくスムーズに動くかが重要なポイントになります。
更に、スライド部分にシリコンスプレーをすると、よりスムーズにスライドできるので、おすすめです。
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②スライド部分の浮き上がりを防ぐ
スライドさせて、実際に加工作業をしてみると、スライド部分の後端が浮きあがることがあるのを発見しました。そこで、手元にあったアルミのアングルを後端下部に取り付けて浮き上りを防ぐようにしました。
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実際に、トリマーテーブルに取り付けたところ。
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トリマーテーブルの裏側から見たところ。こんな感じで前後にスライドさせます。
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写真の上側に集じんするための吸引フードがあります。昨年購入した集じん機につなぐと、切削の際にでる木くずをきれいに吸ってくれるので、助かっています。
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【実際に加工しているところ】
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【実際に出来上がった試作品】
あられ加工した4枚の板を並べたところ。
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これを順番に組んでいきます。
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これで完成です。初めての作業としては、なかなかの出来と・・・・。
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これから箱物を製作する際には、この「あられ組」を使ってみたいと思っています。実際に作品を作った場合には、またご紹介します。
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インスタントコーヒー空き瓶用トレイの製作(2) 完成 [ 5_26 空き瓶トレイの製作]

前回ご紹介したコーヒー空き瓶を入れるトレイの製作の続編です。
塗装の作業が残っていましたが、そのほか、トレイコーナーに補強を入れる作業を追加し、その後に塗装を行い、すべての作業を終了し完成です。

今回のトレイは釘を使わず、木工ボンドのみを使用ていますので、コーナーの補強のめに、「チギリ加工」を施しました。

【チギリ加工と塗装】
・3ミリ幅の溝は、φ3ミリのエンドミルで加工。
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下側は底板と接着しているので強度があるため、上部にのみ設けました。
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加工した溝に、3ミリ厚のオーク板材を小さく切ってボンドを付けて差し込みます。
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接着剤が乾燥するのも待って、余分が部分を切り落として終了。
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その後、クリアニスで塗装して完成です。
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【完 成】
実際にコーヒー空き瓶を収納するとこんな感じなりました。チギリがアクセントにもなって良かったなと感じています。
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